MA MAISON

仏語“私家”。

私の家に招かれたような気持ちで
ゆったりとお過ごしください

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今月のコラム(2020年8月)

こんにちは。マ・メゾンです。
うるさいほどの蝉の声も少しづつ虫の音に替わってゆくと、耳から受け取る涼しさが残暑をほんの少し和らげてくれるようです。

日一日と日暮れが早くなり、やがてやってくる秋の夜長。
「いい月ですね」なんてメッセージを送り合いながらオンライン飲み会もオツなもの。
それでもそんな風の心地好い夜、たまには、手書きのお便りを書いてみませんか。
はがきにサラサラッと一言したためるだけでも受け取った人はきっと喜んでくれるはず。

今はメールやSNSで手軽に、そして頻繁にメッセージをやりとりできますが、携帯電話もなかった時代は、頭をひねってことばを慎重に選び、宛名を書いて封をして切手を貼りポストまで足を運んで…と、毎回手間をかけていました。手紙1通1通の重みは今よりもかなりあったのでしょう。

かつて文豪と呼ばれた人たちもよく手紙を書きました。
筆まめぞろいの文豪の中でも夏目漱石のそれは相手に対するほのかな愛情が感じ取れます。
たとえば弟子の一人に宛てて「調べるように」と命じる手紙でも上から目線というものを感じさせない読み手にうれしいアドバイスになっているとか。

そんな大文豪も、ロンドンでの孤独な2年間の留学中は、せっせと妻の鏡子に手紙を書き送っていました。
でも貧窮のなか日々のやりくりと2児の子育てに追われる鏡子はほとんど返事を書きません。頼み込んでやっと送ってもらった妻と娘の写真を漱石は一番目につく所へと、ストーブの上に飾っていたそうです。

実態は天性の人たらしかつ借金名人であったという石川啄木。
その極意は、さくっと自分の窮状を語り、さくっとお金貸して!と率直にお願い。
これなら、彼の才能を認めて応援したいという人ならば、ついほだされて返済は当てにせず貸してしまったのかも。

さいごに文豪ではありませんが、筆まめで知られる人気者をもう一人。
残っているものだけで130通もの手紙がある坂本龍馬。
その時の時勢から人間関係、金品の貸し借りなど詳細に書き記しています。
中には3メートル近い長文の手紙も。書き出したら止まらなかったのでしょうね。
さて夏と秋が行きかうこの時期は、名残と旬と走り、いろんな味覚が楽しめます。
映えよし味よしでパシャリ!→即Up、もいいですが、写真を元にはがきの一隅にこの料理がとてもおいしかったんだよー、と絵入りのお便りをしたためてみませんか。
送る側も受け取る側も、きっと記憶に残る一通になると思います。
そしてそんな一通に彩りを添えるひと皿が当家の料理であったならこんなに光栄なことはありません。

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