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こんにちは。マ・メゾンです。
日本の秋を彩る代表的な花、菊。
各地で菊にちなんだ催しも行われていますね。

さて今回の話題は、鑑賞用ではなく食用の菊。
同じ菊の仲間でも、苦みが少なく、花びらが大きくなるよう品種改良されたものを食用菊と呼んでいます。
菊が日本で食用として一般的になったのは江戸時代。
あの松尾芭蕉も好物だったそうですよ。
色鮮やかな食用花がエディブルフラワーといわれてメニューに載るようになったのは割と最近のことですが、日本ではずっと昔から花を食べる習慣があったのです。

もっともポピュラーな食用菊といえば、お刺身に添えられた黄色い小菊。
このツマ用の小菊、全国一の生産量を誇るのが愛知県で、シェアはなんと9割。主に温室で育てられ、時期に応じて品種を替えながら一年を通して出荷されています。

食べずに捨ててしまう人がほとんどのようですが、試しに、花びらをむしって刺身に散らしたり、つけ醤油に入れたりして一緒に食べてみてください。
香りほのかで美味しく、今まで捨てていたなんてもったいないと思うはず。
またガクごとカップに入れてお湯を注げば、いい香りのたつ菊花茶(きっかちゃ)として楽しめます。
食用菊の香り成分には、興奮状態を鎮めてくれるリラックス効果が。
菊花茶でひと息入れれば、気分もゆるんでゆったり過ごせます。

明るい紫色の大きな花びらをもつ「延命楽(えんめいらく)」は、シャキシャキの食感とかぐわしい香りが特徴的。
産地で?ある山形では「もってのほか」、もう一つの産地新潟では「かきのもと」と呼ばれています。
9月下旬から11月にかけてが収穫時期で、今がまさに旬です。

延命楽より少し小ぶりで、鮮やかな黄色の「阿房宮(あぼうきゅう)」は、青森県八戸の特産品。
苦みが少なく、やわらかな歯ごたえと甘みが特徴。
収穫は、霜が降りる直前の10月下旬から11月上旬。
旬の期間が短いので、一年中食べられるようにと、花びらを蒸してから干しあげた「干し菊」も作られています。

食用菊の食感は特徴的で、キュッとした歯ざわりは独特なもの。
これは花びらが筒状に丸まっていることがポイントで、一般的な平たい花びらの菊を食べてもこの食感は体験できません。
この食感を生かす食べ方は、まず生のままでいただくこと。
彩りとして和え物などに添えたり、サラダにトッピング。
茹でればぐんとレパートリーが広がります。
おひたし、甘酢和え、ちらし寿司、サラダはトッピングではなく混ぜる。
そしておこわ(炊き込みご飯)。菊とミツバは炊き上がってから混ぜるのがポイント。色味が鮮やかに出ますよ。

そして精進揚げにもおすすめです。
今では野菜の天ぷら全般を指すようですが、もともと精進料理では、精進揚げの主役は花。
春には椿・山吹。初夏は菖蒲、真夏は桔梗。
秋には菊のほかに稲穂や紅葉、そして冬はさざんかと、うつりゆく季節の演出にぴったりなのです。
そしてこの精進揚げ、食用菊の葉も素材となります。
少々苦みはあるものの、その苦みこそ醍醐味と言うひとも。

食用菊の風味が愉しめるのは大人の特権、らしいですが、実際菊に含まれる栄養成分は、大人にうれしいものばかり。
・体内の解毒物質の産生を高める。
・発ガン予防効果や悪玉コレステロールを押さえる効果あり。
・眼精疲労の対策に効果的なビタミンB1。
・ビタミンEが、老化の原因のひとつ活性酸素を押さえてくれる。
……とまあ、健康増進とアンチエイジングを目指したい人にはうってつけなのです。

当家では、食材としての花はめったに登場しませんが、スタッフたちが楽しみにしているのが、お客様が咲かせる会話と笑顔の花です。
今日もあちこちのテーブルで大輪の花が満開状態。
あなたもどうぞ、ひと花ふた花、いく花でも咲かせにお越しください。
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